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2004.7.9 日本経済新聞に掲載

2004.7.9日本経済新聞

需要喚起、担い手育成 清水焼や、西陣織、京友禅・・・・

西陣織や清水焼など京都を代表する伝統産業が一丸となり、観光客向けに「体験工房」として開放、積極的なPRに乗り出した。工房見学や制作体験などを京都観光の新しい目玉のする一方、伝統工芸への感心を高めて需要を喚起。さらには就業体験の場として次代を担う人材を育てる。“一石三鳥”の作戦だ。体験工房の定着に向けホームページを開設、旅の雑誌や旅行会社に売り込むなどの知恵を絞っている。
清水焼の工房、藤平陶芸(京都市)では、修学旅行の中学生による絵付けが好評だ。素焼きの抹茶碗(わん)に思い思いの絵付けをしていく。指導役は工房の職人。筆が進まない生徒には『参考にしてごらん』と手本の茶碗を手渡した。絵付け体験の次は工房内の見学。築百十年で市内最大の登り窯や戦時中に作っていた陶製の手りゅう弾など、貴重な品々について末弘直道社長(71)が説明してい
く。
同社は五年程前から観光客を受け入れ始めた。特別な宣伝はしていないにも関わらず口コミで評判が広まり、今では毎月百人ほどが訪れる。
京都には西陣織や京友禅、京扇子・団扇(うちわ)などの伝統産業法の指定を受けている工芸品だけで十七品目もあり。事業所数は四千を超える。地域を支えて来た重要な産業だが、近年は輸入品との競合もあり一時の勢いを失いつつある。そこで京都府を京都商工会議所が打ち出したのが、「体験工房」を積極的にPR、観光客受け入れを拡大する戦略だ。工房の特徴を紹介するホームページと電子メールで体験日時を予約できるシステムを十月をめどにスタートする。
システムの運用の母体となる京都伝統工芸体験工房協議会には百十の工房が参加。事務局である京都商工会議所の中島隆寛さん(26)は「簡単に工房を検索できるようにして利用者を増やしたい」と説明。また京都府商工部染織・工芸室長の但馬幸伸さん(45)は「工房の皆さんも消費者の声を直接聞くことでマーケティングに役立つはず」と期待する。
共和染色工業(京都市)は刷毛(はけ)を使って生地の広い面積を染める引き染めの工房。早川茂専務(40)は「引き染めという仕事を多くの人に知ってほしい。職人の姿を見せたい」と協議会への参加を決めた。
京都伝統工芸専門学校(京都府園部町)を運営する京都伝統工芸産業支援センター(同)も協議会の活動を支援している。学生の作品展示などに使っている京都伝統工芸館(京都市)に工房の予約や案内をする専用カウンターを設ける。同センターの松村賢治事務長(54)は「少人数で仕事をしている工房も多い。(工房の開放で)人手が必要なら学生の応援に出したい」と話す。体験工房を一種の
インターンシップ(就業体験)として活用し、伝統工芸の新しい担い手育成につなげたい考えだ。(京都支社 塚越真哉)

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